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英国音楽コラム第15回【イギリス音楽のルーツ】 皆様、こんにちは。 今日のブログは、【イギリスの音楽の話】を紹介していきます。 これまではThe Beatles・・・
英国音楽コラム第15回【イギリス音楽のルーツ】
皆様、こんにちは。 今日のブログは、【イギリスの音楽の話】を紹介していきます。
これまではThe Beatles、One Directionなどの現代でもイギリスを代表するアーティストをご紹介し、英国ロックの世界・ギタリストやギターの文化にも触れてきました。
他にも、イギリスの小学校の音楽の授業や、伝統的なバグパイプの音楽隊もご紹介してきました。
英国音楽コラム第一回の「音楽のルーツを辿る」
英国音楽コラム第一回ではイギリスの音楽の始まりについて紹介しました。
前回からは、ケルト音楽の文化以降~UKロックが生まれる前にフォーカスをあて、バロック音楽の後半からヘンデルなどの18世紀の音楽についてご紹介しました。
今回もその続きの歴史をご紹介していきます。
さて、前回紹介したヘンデルですが、イギリスで活躍した作曲家ではありますが生まれはドイツだったこともあり、
このころのイギリスは、「イギリス音楽」という視点では独自の発展がなかった「音楽のない国」とも言われていたようです。
ヘンデルについては前回のブログをご覧ください。→ http://kentstore.shop/blog_230502_ik0312/
エドワード・エルガーは長く続いた空白を埋めるかのように現れました。
生まれはイギリスのウスターで、7人兄弟の4番目。
楽器商でありヴァイオリニストの父と芸術に関心のあった母の影響で、エルガー家の子供たちは音楽を教え込まれていた幼少期でした。
なんと8歳までにピアノとヴァイオリンを習得し、エルガーが10歳のころには兄弟で演じる劇の作曲をしていたといいます。
(しかもこの曲は約40年後の1907年にオーケストレーションし、組曲「子供と魔法の杖」として発表しました。)
その後、13歳で教会のオルガニストとなり、聖歌も作曲しています。
エルガーは、1901年から1930年にかけて作られた「威風堂々」が最も有名だと思います。
日本でも知らない人はいないくらいの有名なクラシックですよね。
イギリス・ロンドンで毎年夏に行われ全世界へ放映されている「BCCプロムス」では、8週間にわたって行われるクラシックコンサートで、最終夜には伝統的にこの曲が演奏されてます。
威風堂々第一番の「トリオ」と呼ばれる部分は、1901年にプロムドナード・コンサートにて観衆の前で発表された当時、「皆立ち上がり叫び声をあげた。コンサートの歴史上、弦楽器曲が2度もアンコールを受けたただ一度の出来事だった。」と語られています。
それほどに人々が熱狂し、民衆から敬愛されていました。
威風堂々の中間部には歌詞がつけられ、第二の国家「希望と栄光の国」ともいわれ、現代でも絶大な人気があります。
イギリスには、外からの刺激を受けその後を慎重に考え行動するスタイルがあったようで、イギリスの保守的な音楽スタイルをエルガーは象徴していると言われています。
他のヨーロッパの国とは違い、外からの文化に慎重なお国柄が音楽のスタイルにも影響しているのは、非常に面白いところですね。
エルガーは、ヘンデルなどの影響を引き継ぎ多くの合唱曲を生み出し、イギリス音楽の土台をつくりあげました。
その後20世紀前半になり、第一次世界大戦前の時代に突入していきますが、今回はここまで。
次回は、この第一次世界大戦前の時代に、もう少しフォーカスをあててお話していきます。
イギリスの音楽文化について更新していきますので、どうぞお楽しみに。
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