バルーンバックチェア
photo by:kentstore
バルーンバックチェア(balloonback chair)は、ヴィクトリア女王の統治下(1837年~1901年)で流行したヴィクトリア(ヴィクトリアン)様式の代表的デザインです。
ヴィクトリア様式は、まさに折衷様式(エクレクティック:Eclectic)の時代です。
当時の家具デザイナーは、それまでの様式、スタイルを復古させていきました。
ジャコビアンリバイバル、ルネサンスリバイバル、ゴシックリバイバル、ロココリバイバル、クイーンアンリバイバル・・・
そして、いろいろな時代の様式を1つの家具の表面に取り付けたフリールネッサンス・・・などなど。
そのような中、フランスのロココ調スタイルをリバイバルする形で誕生したのが、『バルーンバックチェア』です。
背もたれの両端が丸みを帯びた風船・気球のような形状をしていることから、バルーンバックチェアと言われています。
バルーンバックチェアは、マホガニーやウォールナットなどの高級材木が使用され、上流階級の邸宅にあるサロンやパーラー、ベッドルームなどで使用されました。