ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
そして、モリスとバーン=ジョーンズは、彼らより6歳年上の画家ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(Dante Gabriel Rossetti 1828年-1882年)に憧れを抱き、芸術への憧れを強めていきます。
ロセッティは、19世紀の中頃イギリス活躍した芸術家グループ「ラファエル前派」のメンバーでした。
特にバーン=ジョーンズはロセッティを崇め、卒業を間近に控えた大学を退学し、ロセッティから直接指導を受けるようになりました。
モリスとバーン=ジョーンズは、聖職者への道を捨て芸術家として新しい人生を歩んでいくことを決めます。
ウィリアム・モリスの経歴 結婚~モリス商会設立へ
1857年、モリスとバーン=ジョーンズは、ロセッティの誘いを受けて、オックスフォード大学学生会館の壁画製作に携わります。
その時に絵画モデルであった、ジェーン・バーデン(Jane Burden 1839年-1914年)と知り合います。
ジェーン・バーデンの父親は馬の世話をする馬丁で身分も低く貧しい環境の中で育ちますが、その美しさはロセッティの属する「ラファエル前派」の理想像そのものであったため、彼らの絵画モデルとして活動していました。
モリスも、彼女を一目見た瞬間、その美貌に魅せられ、身分の格差があり周囲の反対もありましたが、1859年に二人は結婚をしました。