木そのものの特徴を活かして作られた家具のため、経年変化により引き出しにくくなっている場合がございます。

そのため調整修理をきちんと行わなければなりません。すべりを良くするのはもちろん、側板の摩耗した部分に新しい木材をつけ足したり、底板の割れ・汚れ・反りなども検品したうえで必要に応じて交換しています。

また、オリジナルのストッパーが劣化している場合は全て新しく作り変えております。

チェストのガタつき、グラつきの修理は、デザインを損なわないように補強を入れています。

オリジナリティを大切にし可能な限りマイナスビスを使用。

また欠損した部分を再現する木材やパーツ交換の際は可能な限りアンティークの古材を使用します。

鍵穴があるものに関しては必ず1本（以上）鍵を付属させています。その際、鍵が紛失している家具にはアンティークキーの中から合うものを探し出します。合うものがない場合はシリンダーに合わせ鍵を切削加工します。シリンダー本体が壊れている場合もアンティークの在庫から合うものを探し出し実際に使えるように取り付けを行っています。

チェストは、脚元の色目は濃いのに対し引き出し内部が薄めだったり角部分が濃く縁どられていたりと、アンティークらしい塗装がされていることが多いため、個性を出しつつ上品に仕上げます。

部分的に状態の悪いところ所を剥離し、できるだけオリジナルの塗装を活かしています。

本場英国と同じ仕上げにするため、マイランズ社のナイトロステインを使用。そして透明感のある美しい仕上がりのニスを塗ることで、素材を最大限に活かし本来の雰囲気を引き立てるようにしております。